Q7: 「チャレンジ」とchallengeはどう違いますか?

A:「チャレンジ」よりもchallengeの方がより困難な「挑戦」に使われます。

challengeは「難問」「困難な課題」と訳されることが多いです。




challengeは動詞では「挑戦する」。名詞では、「挑戦」という重々しい言葉にふさわしいほどに「困難なこと」。日本語の「チャレンジする」より、はるかに語感が重く、危険で不可能に近いことに使います。

日本語の「チャレンジする(挑戦する)」は、難しいことを「やってみる」ということなので、tryが相当することが多いでしょう。

challengeのもともとの意味は、中世のお城で警備兵が怪しい者を見つけて"Halt! Who goes there!"(止まれ!  そこで歩いている者は名を名乗れ!)と大声で高圧的に「誰何(すいか)する」ことでした。

相手に挑戦的態度で、「お前はこの城のものではない!  違う!  違わないなら証明してみせろ!  できないなら殺すぞ」と挑むことで、相手が敵兵ならば戦闘になります。

このおっかない要求から派生して、相手の主張が「間違っているぞ! と強烈な疑問を呈し、証明せよと要求する」「(相手の主張に)真っ向から反対する」 → 相手は真のチャンピオンとは違うとして「決闘や試合を要求する」「挑戦する」 → そのように「(挑戦しがいがある)難しいこと」と意味が広がってきました。

動詞として共通する概念は、「違う!」「反対!」と挑戦すること。
例: She challenged him.(〈議論などで〉彼女は彼に反対した)。


■ オバマ大統領就任演説より(2009年1月20日):

Today I say to you
that the challenges we face are real.
They are serious and they are many.
They will not be met easily or in a short span of time.
But know this, America — they will be met.
On this day,
we gather because we have chosen hope over fear,
unity of purpose over conflict and discord.
On this day,
we come to proclaim
an end to the petty grievances and false promises,
the recriminations and worn-out dogmas,
that for far too long have strangled our politics.
----中略------
. . . there is nothing
so satisfying to the spirit,
so defining of our character,
than giving our all to a difficult task.

a challenge = a difficult task となります。







このコーナーでは、時事英単語や、英文を読む上で必須となる基本の英単語などを、イラスト入りのイメージトレーニング方式で楽しく解説します。 解説・監修は元ジャパンタイムズ編集局長の伊藤サムさんです。 

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